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2019.09.30

福島県を舞台とした映画作品の種類やその魅力を紹介

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はじめに

国内で撮影される映画作品では全国各地が舞台とされている場合が多く、映画作品によっては福島県を主な舞台として撮影された作品もあります。福島県を舞台とした映画作品ならば地元の方であれば見慣れた景色が映し出されることも多く、一種の親近感を抱きながら映画の世界に浸ることができます。

この記事では福島県を主な舞台とした映画作品の種類や、その魅力について紹介します。

福島県を舞台とした映画作品の種類とは

この章ではまず、福島県を舞台とした映画作品をいくつか紹介していきます。

あいのこころ

2008年に撮影された「あいのこころ」では、福島県二本松市が主な舞台地として選ばれています。福島県らしい自然豊かな風景の中で、合気道を通して成長していく若者たちの青春と純愛が描かれた青春ドラマとなっています。

あいのこころで主役の一人を務めた平山藍里さん(現在は清水あいりに改名しています)は、撮影当時ではまだ14歳だったと言います。オーディションで選ばれた彼女はあいのこころがデビュー作となる訳ですが、デビュー当時の初々しい演技が実に可愛らしく撮られています。

家路

2014年に撮影された「家路」は、久保田直監督のデビュー作として撮影されました。

本作で映画監督としてデビューした久保田監督でしたが、進藤兼人賞で金賞を受賞しています。この進藤兼人賞とは新人映画監督に贈られる日本の映画賞であり、現役プロデューサーが「今後この監督に映画を撮らせてみたい」という観点から、その年度で最も優れた新人監督を選ぶという一風変わった評価基準を採用しています。震災後に戻れなくなってしまった故郷として福島県が映画の舞台として登場しており、家族の再生の物語が丁寧に描かれています。この家路という映画作品は第64回ベルリン国際映画祭にも出品されており、これを見ればあなたもきっと遠く離れた故郷に帰りたくなるはずです。

親父

2006年に撮影された「親父」という映画作品は、もりやまつるの同名漫画を原作として撮影されています。

主役兼監督を俳優の千葉真一さんが務めており、死んだと思われていた親父が帰ってきたことで描かれる夫婦愛および家族愛の再生の物語がこの作品の見どころです。世界的アクションスターとしても知られる千葉真一さんが昔ながらの「親父」を演じており、親父が不在の間に家族の中で起こった問題を全力で解決していく姿に、父親の存在感とその偉大さを感じ取ることができます。

最高の仕打ち

この「最高の仕打ち」という映画は元々片平里菜さんの同名楽曲を原作としており、第8回沖縄国際映画祭にも出品されています。

震災後の福島県を舞台としており、震災後の福島市で懸命に生きる人々に焦点を当てた人間ドラマがテーマとなっています。福島市出身のシンガーソングライター役として片平さんも出演しており、この映画作品は同時に吉本興業が地域活性化を目的として手がけた「地域発信型映画」の一つでもあります。また作品中で本人が歌う楽曲も聴きどころです。

超高速!参勤交代

江戸時代の参勤交代をテーマとして描いた映画作品として、「超高速!参勤交代」があります。

2011年には第37回城戸賞を全審査員満点で受賞しており、新人脚本家を発掘するための同賞で受賞したことをきっかけに、2014年には松竹の製作および配給で映画化も果たしています。また第38回日本アカデミー賞では最優秀脚本賞、第57回ブルーリボン賞では作品賞を受賞しています。そして2016年には「超高速!参勤交代リターンズ」が公開されており、エンターテイメント性の高い脚本が非常に魅力的です。映画作品として見てもその脚本の面白さは十分に伝わってきますが、実はこの作品では脚本家の土橋章宏さんが執筆した小説も出版されています。

第1作目の「超高速!参勤交代」、その続編となる「超高速!参勤交代 老中の逆襲」ともに読み応えのある出来栄えとなっているため、映画を観る前にまずは小説版から読んでみるのもおすすめです。

ハーメルン

2013年に撮影された「ハーメルン」では、福島県の昭和村にある廃校が舞台となっています。

福島県の大沼郡昭和村で撮影されており、天候不順や東日本大震災の影響により、撮影期間は約5年間にも及んだと言います。時の流れを感じられない奥会津の過疎状態の村で、人々の胸に宿った記憶について繊細に描写しています。ハーメルンの監督を務めた坪川拓史監督は、第23回トリノ国際映画祭でグランプリ最優秀観客賞をW受賞しています。2時間超の映画でかつ盛り上がりこそあまりありませんが、時の流れに身を任せゆったりとした気分で観る映画としてはぴったりです。

春色のスープ

2008年に公開された「春色のスープ」は、福島県を舞台に撮影された映画作品です。

南会津に住む女子高生が主人公で、思春期ゆえの母親との衝突で居場所をなくしていた彼女が全盲の少年と出会い詩の朗読にやり甲斐を見出したことで物語は動いていきます。映画作品の各所で福島県の風景が度々登場し、桜並木やスキー場が登場するシーンでは既視感を覚える方も少なくないのではないでしょうか。演出の派手さは特にありませんが、自然豊かな風景の中で描かれる一人の少女の葛藤と成長に共感するところもあれば、つい涙が込み上げてしまうところも出てきます。ただ観終わった後には複雑な心境ながらもあたたかな気持ちに浸れますし、自分の両親に思わず連絡してしまいたくなることもあるかもしれません。

フラガール

福島県のいわき市と言えばフラ文化が根付いた土地でもありますが、そんないわき市のフラ文化を前面に押し出したのがこの「フラガール」です。

フラガールは第80回キネマ旬報ベスト・テン日本映画ベストテン第1位、および読者選出ベスト・テン(日本映画)第1位を獲得しており、福島県いわき市の常磐炭鉱を舞台に常磐ハワイアンセンター(現在のスパリゾートハワイアンズ)にまつわる誕生秘話がコメディ調で描かれています。作中ではハワイアンミュージックや本格的なフラダンスショーも登場し、実際にフラダンスを踊る女優の方々ではダンス経験のない方ばかりをキャスティングし、撮影スタートの時点でその全員が一からフラダンスの練習に臨んでいたと言います。ダンス経験がなかったとは思えない完成度の高いフラダンスを見れば、あなたもきっとフラダンスの持つ魅力にハマるはずです。

星に語りて

2019年の3月10日に公開された「星に語りて」という映画作品は、障害者向け共同作業所の全国組織である「きょうされん」の結成40周年記念作品として企画および撮影されました。

また星に語りての監督を務めた松本動(ゆるぐ)監督は、この作品で商業映画デビューを飾っています。東日本大震災によって日常を奪われてしまった障害者の人々が、再び失われた日常を取り戻すまでを描いた内容となっています。きょうされんでは節目の10周年を迎える度に映画を製作しており、こうした節目ごとの映画製作もしながら地域で働き生活している障害者の人々を応援する取り組みも行なっています。

物置のピアノ

福島県では東日本大震災後という設定で度々映画撮影されていますが、この「物置のピアノ」という作品では東日本大震災の発生から1年が経過した2012年の福島県という設定で映画が撮影されています。

福島県で小さな桃農家を営む家庭に生まれ育った17歳の主人公として、自らもまた幼少期から実際にピアノを弾き続けてきた芳根京子さん、また主人公の姉役を演じるのが小篠恵奈さんがキャスティングされました。物語の中心人物を務めた若い俳優陣の演技を引き立てるのが、経験豊富な名俳優の方々です。物置のピアノは東日本大震災の発生により演技が一度は中断されたものの、「被災者の方々を精神面の部分で支えられないか」という思いから撮影が再開されたという経緯があります。福島県の被災者の方々に寄り添ったような小さな希望と再生の物語は、見ていて心がじんわりとあたたかくなります。

ドラマにおける福島県のロケ地の一部を紹介

ここまでは福島県を主な舞台地として撮影された映画作品について紹介してきましたが、福島県を舞台としている作品は映画だけに限らず、いくつかのドラマもまたこれに該当します。この章では最後に、福島県で実際にドラマ撮影に使われたロケ地の一部を併せて紹介しておきましょう。

ブリティッシュヒルズ

ドラマ「花より団子」で松本潤さん演じる道明寺司が住む自宅として撮影に利用されたのが、福島県岩瀬郡にあるブリティッシュヒルズです。7万3,000坪もある広大な敷地に建てられたブリティッシュヒルズでは実際に宿泊できる他、イギリスをコンセプトにした演出での結婚式を挙げることも可能です。

「パスポートのいらない英国」という宣伝文句通り、一歩を足を踏み入れればイギリスに来たような雰囲気を気軽に味わうことができます。またブリティッシュヒルズでは「メイちゃんの執事」や「富豪刑事」などの有名作品も撮影されており、聖地巡礼の意味も兼ねて実際に行ってみるのもおすすめです。

岩部桜

2013年に放映されたNHK大河ドラマ「八重の桜」のOPを飾ったのが、会津若松市にある岩部桜です。中世会津の重臣の庭にあったとも伝わる樹齢600年の名木は、会津五桜のうちの一つとしても選ばれています。

満開の時期にもなれば、立派な枝ぶりで視界いっぱいを埋め尽くすように咲く桜の花は非常に見応えがあります。お花見シーズンにまだ見ぬ地の桜を見に行きたいという方であれば、福島旅行も兼ねて岩部桜の下でお花見を楽しむというのもなかなか乙なものです。

まとめ

2011年3月に東日本大震災で被災したこともあり、福島県を舞台とした映画作品では東日本大震災にまつわる内容で脚本を構成しているものも多く見られました。震災の記憶というと忌むべきものという印象ではありますが、日常の喪失や被災による苦悩などの負の感情を描くことで対比的に被災した人々が懸命に生きようとする姿やその胸に抱かれた小さな希望、さらには再生の物語がより際立ってきます。

今回紹介した映画作品以外にも福島県を舞台としたものはいくつかあるため、時間がある時にでも一度インターネットで検索してみれば、新たな映画作品にきっと出会えるはずです。

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