落語の師匠とまさかの米作り!会津坂下町で作られる兼好米とは
目次
はじめに
全国各地にお米の生産地は数あれど、落語家の方が生産現場に関わっているお米というのはなかなかありません。福島県の会津坂下町では、落語家の三遊亭兼好(さんゆうてい けんこう)師匠とともに作られるお米があります。それが今回の記事で紹介する「兼好米」です。
この記事では会津坂下町で作られる兼好米の特徴と、会津坂下町の魅力について紹介します。
会津坂下町で作られる兼好米とは
福島県の会津坂下町では、三遊亭兼好師匠とともに作られる兼好米というお米があります。このお米は「農に笑いを!農・笑・交プロジェクトとは」の一環で作られており、実際に通販サイトでも購入することができます。
それではその兼好米を作るきっかけともなった、「農に笑いを!農・笑・交プロジェクト」とはどのようなものなのでしょうか。
農に笑いを!農・笑・交プロジェクトの概要
農業と言えば私たちの食生活を支えるのになくてはならない業種ではありますが、その一方で従事する若齢層が減少しているため、深刻な人手不足に陥っています。また後継者問題により離農を決めてしまう農家の方も少なくなく、農業の実態を知らない方が増えてきました。
そこで会津坂下町では、「農に笑いを!農・笑・交プロジェクト」と銘打ったプロジェクトを2011年から開始しています。同プロジェクトでは特別ゲストとして三遊亭兼好師匠を呼び、実際の農作業を師匠とともに体験したり、兼好師匠の落語を聴いて楽しむことができます。
このプロジェクトは会津坂下町で作られる農産物を広くPRするために始められ、今年で8年目を迎えます。落語が好きな方はもちろん、農業体験に興味があるという方なら楽しみやすい内容になっています。
兼好米の特徴
上記で紹介したプロジェクトで作られるお米については、近隣のスーパーでまず見かけることはありません。そのため実際にはどのようなお米なのか分からないため、その点で購入することをためらう方も多いのではないでしょうか。ここで同プロジェクトの公式情報から抜粋した、兼好米の特徴について見ておきましょう。
兼好米(会津坂下産コシヒカリ100%)は甘み・旨みが強く、もちもちした食感で大好評をいただいております。
農に笑いを!農・笑・交プロジェクト
この文章からも分かるように、兼好米は会津坂下産のコシヒカリのみを元に作られています。コシヒカリと言えば福島県を代表するお米の銘柄であり、「日本米の王様」と呼ばれることもあるほどの美味しさを誇ります。お米の国内作付面積のうちおよそ1/3でコシヒカリが栽培されており、ブランド米の草分け的存在であることはまず間違いありません。
コシヒカリ最大の特徴と言えばその強い旨みと粘りにあり、お米の香りも良く炊き上がりも非常につややかです。またコシヒカリではアミロースとアミロペクチンというデンプンの主成分のバランスが非常に良く、程良いお米本来の粘りが楽しめるという訳です。日頃からコシヒカリを食べ慣れた方では、他のお米を食べると物足りなささえ感じることもあると言います。
そんな美味しいコシヒカリ100%の兼好米なので、もちろん美味しいに決まっています。また兼好師匠の名前をもじられて名付けられた兼好米は、パッケージの文字にまで兼好師匠の直筆デザインが使用されています。漢字の点部分が黒い丸状になっており、どことなく可愛らしさを感じられるデザインになっています。
どこまでも兼好師匠尽くしの兼好米は、会津坂下町の公式ホームページから通販申込書を利用すればFAXかメールを通じて購入することができます。興味のある方はぜひ公式ホームページをご覧ください。
三遊亭兼好師匠の人物像とは
会津坂下町で作られる兼好米には、落語家の三遊亭兼好師匠が密接に関係しています。それではその三遊亭兼好師匠とはどのような人物なのでしょうか。この章では三遊亭兼好師匠の人物像について詳しく確認していきましょう。
三遊亭兼好師匠の略歴
兼好師匠は、三遊亭好楽師匠の元に1998年に入門しています。社会人から落語家に転身していたため、下積み時代からすでに妻子がいました。子供が2人いたことから「女子供を作る」という意味で、前座名は「好作」でした。それから2002年には「好二郎」に名を改めて二つ目に昇進し、2006年以降は複数の賞を受賞します。
そして2008年9月には真打ちに昇進しました。好楽師匠から「お前は兼好っぽい」という理由で、初代兼好を名乗ることになりました。
実は兼好師匠の場合には好楽師匠に弟子入りするまでに時間がかかっており、好楽に弟子入りしたい旨を伝えて直接断られること3回、4回目には好楽師匠直々に兼好師匠の奥さんに電話をかけ、許可が出るかどうか確認までしたそうです。兼好師匠が弟子入りを志願した時に断られた理由としては、年齢のことや妻子がいることなどを挙げられ反対されたと言います。
兼好師匠の受賞歴
ここで兼好師匠の受賞歴についても簡単に確認しておきましょう。
- 2006年4月:「にっかん飛切落語会」若手落語家表彰努力賞受賞
- 2007年12月:「にっかん飛切落語会」奨励賞受賞
- 2008年:第13回 林家彦六賞受賞
- 2014年:平成25年度彩の国落語大賞受賞
もちろん受賞歴が全てではありませんが、これだけ見ても兼好師匠の落語がいかに面白いものであるかは分かるはずです。
兼好師匠の長年のファンの方では前座の時点から注目していたという方もいて、「インテリっぽい語り口」や「端整な落語を見せてくれる人」という言葉で兼好師匠のことを好評価する方も見られます。これまで落語を聴いたことがないという方も、ご縁があれば好きな落語家さんがきっと見つかるはずです。この記事を読んだのも何かの縁ということで、一度兼好師匠の落語を聴いてみてもいいかもしれません。
会津坂下町のお米はなぜ美味しいか
会津坂下町に住む住民の方の多くが農業で生計を立てているほど、会津坂下町という地域は農作物作りに適した環境が整っています。会津盆地の西側に位置しており新潟県と同様の気候条件になっていることから、会津坂下町は日本屈指の米どころとして知られています。また美味しいお米と綺麗な水があれば日本酒作りも栄えるため、会津坂下町には美味しい日本酒が多数あります。
そんな会津坂下町で作られるお米は非常に美味しく、新潟県のコシヒカリよりも美味しいと高評価する方もいるほどです。それではなぜ会津坂下町で作られるお米はそれほどまでに美味しいのでしょうか。これには以下のような明確な理由がありました。
①肥沃な土地である
会津坂下町の土壌は鉄やケイ酸などのミネラル分を豊富に含んでおり、稲作りに適しています。そんなミネラルが豊富な土壌で稲が育つと、天然由来のミネラルを稲が吸収しやすくなります。するとお米自体の粒揃いが良くなり、なおかつお米の味が明らかに美味しくなります。
②お米の栽培に適した気候である
基本的にお米の栽培では、昼夜の温度差が激しいほど美味しく仕上がると言われています。会津盆地の西側にある会津坂下町は盆地特有の気候になり、日中と夜間の気温差が大きくなってきます。これもまた美味しいお米が育つことに寄与しています。
③農業技術が今も進歩している
時代が進むとともに革新的な技術が生まれてくるように、農業技術もまた日進月歩で進歩を遂げています。そもそも会津に鉄道が敷かれたのも美味しいお米を全国に運ぶためだと言われるほど、会津坂下町で栽培されるお米は美味しく、その生産を支える農家の方の技術は卓越していました。昔から伝統的に受け継がれている技術に加え、新しい技術を取り入れながら栽培されるからこそ会津坂下町のお米は美味しいと言えます。
会津坂下町のそれ以外のお米の銘柄とは
ここまでは会津坂下町で作られる兼好米と会津坂下町の特徴について述べましたが、この章では最後に会津坂下町で栽培されるそれ以外のお米の銘柄について簡単に確認しておきましょう。
ミルキークイーン
若い方から人気なのが洋風な響きの名前である「ミルキークイーン」です。日本米の王様とさえ称されるコシヒカリと同程度の味の濃さはもちろんですが、ミルキークイーン最大の魅力はそのもっちり感にあります。コシヒカリよりも粘りが強いため、一口噛みしめるとお米のもちもちとした弾力を存分に味わうことができます。そんなミルキークイーンはお弁当やおにぎりなどにおすすめで、冷たい状態で食べるとその甘みが強く感じられます。
ひとめぼれ
お米の銘柄としてよく聞く部類に入るのが「ひとめぼれ」です。もっちり感は控えめで食べやすく、味自体もややあっさりとしています。そのため調理法を問わず、幅広い料理に合わせることができるのがひとめぼれ最大の特徴と言えます。
ササニシキ
お米本来の粘りや味が強く感じられる銘柄が苦手という方では、「ササニシキ」が一番食べやすく感じられるはずです。粘り気もかなり控えめで味も本当にあっさりしているため、味の濃いおかずと食べてもさほど気になりません。また寿司やチャーハンとも比較的相性は悪くありません。
天のつぶ
福島県内で数年前に誕生したばかりの銘柄が「天のつぶ」です。天のつぶはお米の一粒一粒がしっかりとしており、粘り気自体はそれほど感じられません。また味についても濃くもなく薄くもないので、食べやすいと感じる方もいるかもしれません。この天のつぶはお米が粒揃いのため丼物にも合いますし、お寿司やチャーハンにも合わせやすい味わいと食感です。
どの銘柄のお米についても言えることですが、会津坂下町で作られるお米はどの銘柄をとっても粘りや甘みを感じやすいという特徴があります。そのため硬めであっさりとした味わいのご飯を好む方では少し抵抗を覚えやすくなるかもしれません。
ただもっちりとした食感の濃厚な味わいのお米が好きな方や、料理に合う万能なお米が欲しい方であれば、会津坂下町のお米をきっと気に入ってもらえるはずです。もし近隣のスーパーで福島県の会津坂下町産のお米を見かけたら、試しに購入して実際に味見してみることを強くおすすめします。
まとめ
会津坂下町で栽培されるお米の美味しさには定評があるため、米作りに最適な土地で作られる兼好米も美味しくて当然と言えます。
今回は紹介できませんでしたが、福島県には有名な日本酒の蔵元も多数あります。お米だけでなく日本酒も好きという方は、この機会に福島県産のお米や日本酒を試してみるとまた新たな発見があるかもしれません。
またふるさと納税サイトの「ふるさとチョイス」では、納税のお礼品として兼好米も用意されています。ふるさと納税制度を活用して兼好米を試してみるという選択肢もあっていいのではないでしょうか。
▼関連サイト▼
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