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2019.09.20

福島が誇る壮大なスケールの伝統行事『相馬野馬追』

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戦国時代にタイムスリップ!

馬の行列、そして乗馬による迫力満点の勇姿を間近で見ることができる行事が福島にあります。

福島県の夏祭りのさきがけと見なされ、東北六大祭りの1つとして紹介されることのある『相馬野馬追』は、毎年県内のみならず全国から多くの観光客が訪れ大賑わいです。

20キロ前後の甲冑を身に纏いながらもその重さを感じさせず、旗を空に掲げて馬を走らせる迫力とスケールに満ち溢れた光景を目の当たりにすれば、気持ちの高揚を隠し通すことは困難となるはずです。

今回の記事では福島を代表し、日本に広く知られる伝統行事『相馬野馬追』の本祭りをご紹介します。

相馬野馬追執行委員会 公式HP:http://soma-nomaoi.jp/

相馬野馬追とは?

相馬野馬追は福島県の浜通り地方にある南相馬市で毎年7月下旬の3日間行われます。

1000年以上の伝統を誇り、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。

元々は鎌倉幕府以前、平将門が野生の馬を野に放ちそれを捕える軍事訓練としてはじめたのが起源だとされています。

当時、こうした軍事訓練は幕府に認められていませんでしたが、あくまで神事という名目でまかり通ったため、脈々と続けられてきました。

代々の相馬領主が明治維新までこの行事を連綿と続け、現在でも総大将は相馬氏の子孫が受け継いでいます。

戦乱の勇壮さと猛々しい威風が観るものを魅了する、全国的にも珍しいイベントで来場者数は多い時で20万人にも及び、甲冑をまといながら馬を操り武士の魂を宿したかのような勢いで駆け回る姿は圧巻です。

相馬のこの地区では野馬追のため実際に馬を飼育している家が点在しますが、関東からレンタルされて参加する馬も数多くいます。

純粋な南相馬の馬とはいえませんが、これほどまでに馬が揃い行われるイベントは日本でもこの相馬野馬追のみなので、全国から一目見ようと観客が押し寄せるのも納得することでしょう。

参考記事:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%B8%E9%A6%AC%E9%87%8E%E9%A6%AC%E8%BF%BD

参考記事:https://matome.naver.jp/odai/2143827007029322601

相馬野馬追の本祭りについて

相馬野馬追の本祭りは主に4つの内容に分けられます。

どれも見るに飽きないもので、多くの人々を魅了し続けます。

ここでは『御行列』『甲冑競馬』『神旗争奪戦』『帰り馬』をご紹介します。

町中を闊歩する御行列

夏空にとどろく花火を合図に、三番螺、陣太鼓が鳴り響いて出発を告げると、数百の武者たちが馬を進めます。

相馬の町中を悠然と進む様はまさに現代に蘇る大名行列。

一度進めば行列が1時間以上も続くから驚きです。

この時の総大将、軍師、郷大将、侍大将、軍者、組頭、螺役長といった編成は昔の騎馬軍そのまま。

1000年以上受け継いでいるからこそ感じられる、本物の歴史の1つです。

この行列は前を横切ったりする行為はご法度とされ、昔は実際に切り捨てられたとも言われています。

また、行列を見下ろすのも不敬とされているので、2階から行列を見物するのも御法度です。

この事から、非常に緊迫した空気が流れているのでは?と感じるかもしれませんがご安心ください。

数多くの報道人や観光客はカメラを向けたり、出店では子供がはしゃいだりと一般的な行事と同様です。

御行列の雰囲気はyoutube動画を見ると非常にわかりやすいです。

参考記事:https://souma-haramachi.com/nomaoi/nomaoi003/

間近で駆け抜ける甲冑競馬

御行列で進んできた騎馬武者は「御本陣雲雀ヶ原の祭場地」に集結します。

この地は全軍集結する野馬追のメインスタジアムと称するにふさわしい広大な敷地。

ここからが相馬野馬追 本祭りの醍醐味です。

まず行われるのは甲冑競馬。

本物の甲冑を身に付けており戦国武将の姿を現代に蘇らせた騎手は、馬を匠に操りスピードを競います。

空にたなびく旗も勇ましく、普通の競馬よりも近い位置で走りを見ることができるので迫力は桁違いです。

また、相馬野馬追で競い合う馬のおよそ8割以上は、JRAや地方の競馬場で走った元競走馬であるとされています。

観客が盛り上がる走りを見せるのも納得です。

参考記事:https://news.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=37942

神旗争奪戦の奪い合う様はまさに合戦そのもの

相馬野馬追といえばやはりこの神旗争奪戦。

花火で打ち上げられ、舞い落ちてくる2本の御神旗(ごしんき)を250余騎が奪い合う競技です。

まさに合戦の最中を目の当たりにしているかのような迫力に包まれ、多くの観客の記憶に残るシーンとなることでしょう。

シャッターチャンスでもあるこの瞬間は福島県内の新聞、ニュース映像として大々的に報じられます。

見事、御神旗を掴むことができた騎士は本陣の山頂に繋がっている羊腸の坂を勢いよく駆け上がり勝利を伝えます。

天高く突き上げた勝利の拳と、それを祝福する観客の拍手喝采が夏の訪れを予感させます。

参考記事:https://blog.goo.ne.jp/kage-yh7/e/9343d3e3932200c80e60a403ed955ac8

戻る姿も勇ましい帰り馬

雲雀ヶ原での甲冑競馬と神旗争奪戦を終えた部隊は帰路の旅へ。

原町区の中ノ郷勢以外の4隊は、騎馬行進を行いながら地元に戻る「帰り馬」も、御行列同様に町内を闊歩する姿を間近で見ることができます。

日が傾き、道路に伸びる騎馬武者の影がこの日の終わりを告げます。

相馬野馬追フォトコンテスト

毎年行われる南相馬観光協会主催の相馬野馬追フォトコンテストでは、2019年のグランプリが発表されました。

2019年は13都道府県から326点の応募があり、地元南相馬市の佐藤崇博さんが栄光を掴みます。

その年の相馬野馬追が開催される3日間だけではなく、練習風景や甲冑、馬具の準備の模様など様々なシーンも応募可能なため、野馬追ファンには見逃せない企画とされています。

このコンテストは合成された写真は禁止されていますが、その必要がない程の躍動感溢れる写真が出揃い、入賞作品はパネルにて展示されるだけではなく、カレンダーやノベルティグッズ等に使用されるのも魅力です。

表彰式は2019年10月12日に決定されました。

参考記事:https://www.minpo.jp/news/moredetail/2019082866816

参考記事:https://www.minpo.jp/news/moredetail/2019082866816

コンテスト概要:http://minamisomakanko.org/%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%93%EF%BC%90%E5%B9%B4%E7%9B%B8%E9%A6%AC%E9%87%8E%E9%A6%AC%E8%BF%BD%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88/

相馬野馬追グッズも人気

相馬の相馬野馬追はグッズとしても人気です。

千客万来館(相馬市観光協会)で販売されているTシャツやバンダナ、缶バッチなど可愛らしいデザインでお土産にも最適です。

参考記事:https://soma-kanko.jp/information/%E9%87%8E%E9%A6%AC%E8%BF%BD%E3%82%B0%E3%83%83%E3%82%BA%E3%81%8A%E5%9C%9F%E7%94%A3%E8%B2%A9%E5%A3%B2%EF%BC%81/

南相馬観光協会のHPにもカレンダーやストラップなど、豊富なグッズが揃います。

参考記事:http://minamisomakanko.org/omiyage/

『のまたん』は相馬野馬追をモチーフにしたキャラクター

南相馬市の相馬野馬追をモチーフにした公式キャラクター『のまたん』は2012年に誕生しました。

『相馬野馬追に出場するのを夢見るとっても優しく、元気で明るい男の仔馬』というコンセプトの通り、武士に扮した可愛らしいルックスをしています。

注目度に焦点を当てた昨今のゆるきゃらよりもシンプルな姿をしているので、親近感が沸きやすいのも特徴です。

ゆるキャラグランプリ結果

2015: 1403位 / 422票

2014: 1329位 / 331票

2013: 1011位 / 724票

公式ページ:http://www.msouma-furusato.jp/event/hurusatodayori2.html

空気感が違う、相馬野馬追のリアル。

1000年以上も受け継がれ、本物の甲冑を身に着けた大勢が馬に乗り集結する。

これほどまでに壮大な行事は非常に貴重。

とても現代とは思えない空気感に包まれる相馬野馬追は絶えることなく更に続いてほしいと誰もが願うばかりです。

相馬野馬追が行われる南相馬市は福島県でも海側に位置し、宮城県に近い場所にあります。

交通の便が良いとは言えませんが、毎年のべ数十万人が訪れる熱狂の行事ということもあり、その魅力の大きさに気付かされます。

日本のみならず『世界一の馬の祭典』とも称される相馬野馬追の映像では伝わりきれない迫力を感じに、南相馬市を訪れ、戦国時代へタイムスリップしてみてはいかがでしょうか?

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