福島の諸橋近代美術館ではサルバドール・ダリの展覧会を開催中
目次
都道府県の中でも、魅力に溢れた地域として知られているのが福島県です。
名所と呼ばれる場所や名産品もたくさん存在し、一時期は東日本大震災で大変な状況に陥りましたが、現在も続く復興のおかげで以前と同じか、それ以上に活気が戻りつつあります。
観光地もたくさん存在し、毎年たくさんの方が訪れていて、それぞれの時間を過ごしています。
そんな福島県では、現在公益財団法人諸橋近代美術館でサルバドール・ダリの展覧会を開催しています。
福島県を訪れた際には、是非公益財団法人諸橋近代美術館を訪問してみてはいかがでしょうか。
美術館の場所や展覧会の様子、そして福島県の魅力などを紹介します。
ダリの展覧会を開催している公益財団法人諸橋近代美術館
現在、福島県ではサルバドール・ダリの展覧会を開催していますので、毎日たくさんの方で賑わっています。
諸橋近代美術館は、福島県耶麻郡北塩原村大字桧原字剣ヶ峯にあり、ゼビオ株式会社(本社は福島県郡山市 東証一部上場 スポーツ用品小売業)の創立者が、約10年に渡って収集した美術作品と美術館用地、そして建物などを多くの方に西洋近代美術作品を鑑賞してもらいたいという意思から、同財団法人に寄付したのが始まりです。
その後1999年に、故郷でもある福島県の景勝地である会津磐梯高原で開館しました。
創立者は若い頃よりシュルレアリスムの作品に興味を持ち始め、その中でもスペインが誇る巨匠である「サルバドール・ダリ」の緻密絵画に強い憧れや魅力を感じていた、と言います。
それからはダリについてはもちろん、西洋近代美術のことを調査するなど、熱心に研究に取り組みながら自身の力でコレクションしていきます。
そのようにして集めた作品の中には、ダリの絵画や彫刻、版画作品などがおよそ330点、印象派からシュルレアリスム期までに至る絵画作品が約40点、さらに英国現代作家パメーラ・クルックの絵画が約30点と、美術館として十分な展示物が揃えられています。
どれも個性に溢れたものばかりで、それが諸橋近代美術館でのコレクションの基礎にもなっているのです。
ダリのコレクションでは、ダリ美術館(米国フロリダ州)やダリ劇場美術館(スペイン・フィゲラス)に次ぐ規模を誇り、アジアの中では唯一のダリ常設美術館として定評があります。
こちらの美術館では現在も作品の蒐集活動を行っており、創立者の遺志をそのまま受け継いでいるのです。
福島県が誇る公益財団法人諸橋近代美術館は、磐梯朝日国立公園内に設置されています。
その広い敷地に特徴があり、何と5.5万平方メートル以上にも及ぶ広大な敷地に、およそ2000平方メートルの面積で建てられています。
美術館は創設者が望んでいた「中世の馬小屋」をイメージして作り上げ、その通りの厩舎をイメージさせるような建物を見ることができます。
建物の内装は玄晶石を用いているのが特徴で、より自然的な風合を感じ取ることができるのです。
館内は外光を多く取り入れられるように天井は高い造りになっていて、約9mの展示ホールが縦に100mほど続いているのが特徴です。
まさにダリの作品に相応しいものと言えるでしょう。
その開放的な空間に惹かれる人も大勢いて、人気の高さにひと役買っています。
こちらは景色も最高で、美術館の窓から見える壮大な磐梯山の噴火口を始め、四季折々に感じることができる美しい自然美を満喫できると評判です。
館内に展示されている素敵な絵画と、自然美も一緒に楽しむことができるのです。
公益財団法人諸橋近代美術館は、魅力の溢れる建物と言えます。
サルバドール・ダリとは?
現在、美術館で開催されているサルバドール・ダリについて紹介します。
サルバドール・ダリは、スペインのフィゲーラス出身の画家で、シュルレアリスムの代表的な作家として知られています。
フルネームはカタルーニャ語で、「サルバドー・ドメネク・ファリプ・ジャシン・ダリ・イ・ドメネク」と言い、自らを天才と称していたなど、数多くの奇行や逸話が存在します。
ダリは1904年5月11日に、スペインのカタルーニャ地方にあるフィゲーラスで、比較的裕福な家庭に生まれました。
母親も富裕な商家の出身であり、この一族はユダヤ系の血筋と名乗っているのが特徴です。
ダリには幼い頃に亡くなった兄がいて、この方には同じ「サルバドール」という名前が付けられました。
それが少年であるダリ自身にとって、大きな影響を与えたと言われています。
若い頃から才能を認められ、様々な妨害を受けながらも亡くなる数年前まで作品を制作しました。
奇人的なエピソードがたくさんありますが、真に親しい人の前では通常の紳士であった、という話もあります。
諸橋近代美術館では、人気のサルバドール・ダリの作品を多数展示していますので、福島県を訪れる機会がある方は是非一度は足を運んでみてください。
その見事な作品の数々には、必ず感動するはずです。
諸橋近代美術館の歩み(歴史)
諸橋近代美術館が歩んできた歴史は、以下のようになっています
1997年6月5日 美術館建物工事着工
1998年11月6日 (仮称)財団法人諸橋近代美術館設立構想を福島県教育委員会へ提出
1998年12月8日 美術館建物完成
1999年4月12日 財団法人諸橋近代美術館設立発起人会開催
1999年4月14日 福島県教育委員会へ公益法人設立許可申請書提出
1999年4月26日 福島県教育委員会より財団法人諸橋近代美術館設立許可
1999年4月28日 財団法人設立登記申請、同日登記
1999年6月3日 美術館開館
1999年 登録博物館(国定)認定
2001年 第19回福島県建築文化賞 優秀賞受賞
2012年3月26日 福島県知事より公益財団法人 諸橋近代美術館移行認定
2012年4月1日 公益財団法人 諸橋近代美術館設立登記
公益財団法人諸橋近代美術館の利用案内
諸橋近代美術館の詳細を紹介します。
開館時間
午前9時30分~午後5時30分、11月は午後5時までです。
入館は閉館時間の30分前まで、天候の状況によっては変更されることもあります。
開館される期間は、2019年度は4月20日~11月24日、5月21日と6月24日~7月12日は展示替えのため休館になります。
こちらも天候の状況によっては、変更になることがあります。
観覧料
個人、団体(20名以上)の順です。
- 一般 950円/900円
- 高校・大学生 500円/450円
- 小・中学生 無料
- ミュージアムパスポート 2,000円
- パノラマゴンドラ 2,200円
学生証を忘れた方は一般料金になりますので注意が必要です。
身体障がい者手帳や療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳をお持ちの方と、その付添者1名までは無料です。
10歳未満のお子さんは、必ず保護者同伴の上で観覧してください。
観覧料減額・免除制度
美術館では、観覧料の減額と免除制度を設けています。
一般の方は950円→600円、高校・大学生の方は500円→300円、小・中学生の方は全額免除(無料優待)です。
学校や社会教育施設で来館の際は、観覧料減額免除制度を利用してください。
パスポートは購入した日から2年間は有効であり、期間内であれば何度でも入館できます。
パスポートをお持ちの方と一緒に来館された方も特典が受けられるなど、お得な内容になっています。
ミュージアムパスポートについて
公益財団法人諸橋近代美術館では、ミュージアムパスポートが人気を呼んでいます。
こちらは購入した日から2年間は有効で、その間であれば何度でも入館できるのが特徴です。
同伴者1名の方の入館料が、下記のような特別価格になっているのも嬉しいところです。
一般500円、高校・大学生300円、小・中学生は無料です。
2名以上の同伴者の方は団体料金になり、ミュージアムカフェでメニューから1人100円の割引がされます。
ミュージアムショップでは、全商品が10%割引になります。
ミュージアムショップについて
公益財団法人諸橋近代美術館では、ダリの作品と同じようにミュージックショップも人気があります。
こちらの営業時間は9:30~17:00となっています。
ショップではミュージアムグッズなどを販売しており、図録や展覧会関連商品がモチーフになった関連グッズを始め、ユニークでオリジナルの商品などを数多く見ることができます。
ショップで販売している商品は店頭だけの販売となっていることから、他では購入できないプレミアなものがたくさんあります。
どのようなものが売られているのか、気になる人もいるかと思いますので、一部の商品を紹介します。
こちらで売られているミュージアムグッズは通信販売では取り扱っていませんので、実際に諸橋近代美術館を訪れて購入しましょう。
ミュージアムショップで売られている商品としては、扇子各 3,800円、手ぬぐい各 1,080円、オリジナルTシャツ各3,240円、展覧会図録などがあります。
諸橋近代美術館では、収蔵作品図録やこれまでに開催された展覧会の図録なども販売しています。
目録などについては、通信販売も可能です。
こちらはガイドブック500円、「PJ クルック」収蔵品図録1,800円、LOVE STORY図録2,200円、「岡本太郎」展図録1,500円、「ルオー展 -パナソニック電工 汐留ミュージアム 所蔵作品より-」800円、そして開館10周年記念特別展「スペイン2大巨匠 ダリとピカソ展」1,800円などです。
今話題のダリの目録もありますので、この機会に求めてみてはいかがでしょうか。
福島県には数多くの名産品や観光地が存在するため、毎年たくさんの人が訪れています。
紹介した諸橋近代美術館もまた同じように人気が高く、現在ではサルバドール・ダリの展覧会を行っていることで世界的に話題を呼んでいます。
展覧会は6月23日までとなっていますので、興味がある方は早めに申し込んでみてはいかがでしょうか。