人気と憧れが輝くステージにするいわき市のフラガール
目次
福島県民が自慢する数多くの名物の中にいわき市のフラガールがあります。
過去には映画にもなり全国的にもフラガールが知られるようになりました。
この映画を起爆剤に、フラガールの拠点であるスパリゾートハワイアンズでは様々な人気アトラクションも続々誕生。
県内外からの観光客も毎年増え続けています。
現在は福島県を代表する観光地となっていますが、かつては衰退の一途を辿る町でした。
今回の記事ではいわき市の発展に大きく貢献をしたフラガールについてご紹介します。
福島県のフラガール誕生の歴史
黒いダイヤと呼ばれる石炭。
福島県のいわき市はかつて”石炭の町”として賑わっていました。
しかし、エネルギーが石炭から石油に移り変わるとともに炭鉱の町は衰退していくという事例は過去に一度は聞いたことがあるはずです。
いわき市も例外なく活気が失われていき、地域経済に大きな影響を与えました。
このピンチを救ったのが「温泉」だったのです。
石炭を採掘する際に大量に湧き出る温泉は作業の邪魔になるので「負の遺産」とされていました。
しかし、石炭を必要としなくなったので圧倒的な湯量がそのまま温泉として観光資源にすることができる、という着目がすべての始まりです。
企業の存続と地域経済の再生を目指し、「坑内から湧出する温泉の地熱と、豊富な湯量を利用すれば、東北の地でも一年間温暖な空間が創出できる」として昭和38年に「温泉レジャー施設」の建設計画を発表しました。
これがスパリゾートハワイアンズの前身である「常磐ハワイアンセンター」が誕生したきっかけです。
ここで活躍したのが、今回ご紹介するフラガール達でした。
【松竹や宝塚のショーを真似ようと思うな。少女歌劇やレビューを見たい人は東京か神戸に行けばいい。ハワイアンセンターは、ここでしか見られないショーを上演する。】
この精神こそがフラガールの熱意を断固たるものにさせたに違いありません。
同時に、炭鉱の町だったとは思えない唯一無二のエンターテインメントを福島に誕生させました。
当時はまだ海外旅行も身近ではなく、インターネットも無い時代なので常夏のハワイに多くの人が憧れを持っていました。
スパリゾートハワイアンズが注目を集めるのは当然の事です。
ハワイアンズ最大の呼び物である「ポリネシアンショー」は昭和41年1月の開業以来延べ5000万人もの人に感動を与えたのでした。
参考記事:https://www.hawaiians.co.jp/show/history.html
フラガール養成学校『常磐音楽舞踊学院』
エンターテイメント性を極限まで高めるダンスの基盤となっているのはフラガール養成学校『常磐音楽舞踊学院』の存在が欠かせません。
※常磐音楽舞踊学院入学希望の方は、スパリゾートハワイアンズを経営する、常磐興産株式会社入社試験を受ける必要があります。
スパリゾートハワイアンズの専属ダンサー“フラガール”になるにはこの学校で知識、技術を習得する必要があります。
常磐音楽舞踊学院は2019年4月に55周年を迎え300人を超えるフラガールを輩出しています。
フラガールを目指す人には憧れの学校です。
卒業時には福島県内のニュースでその様子が放送され、新人フラガールの期待と不安が入り混じった表情はとても印象的。
福島県民の期待を背負っている証拠と言えるのではないでしょうか。
デビューの様子はハワイアンズ公式youtubeチャンネルでも見る事が出来ます。
>>https://youtu.be/v34lsnab_s4
常磐音楽舞踊学院HP:http://www.joban.ac.jp/index.html
映画『フラガール』は今でも福島県民に人気の作品!
福島県をテーマにしてこれほどまでに広い世代に長く愛された映画はそうありません。
2006年に公開されてもなお、いわき市民のみならず福島県民なら誰もが見た作品『フラガール』。
上記でご紹介したように、まだ炭鉱の町だった頃から常磐ハワイアンセンター(現:スパリゾートハワイアンズ)の誕生~成功までの実話を元に描かれています。
主役の松雪泰子・蒼井優、南海キャンディーズの山崎静代が出演したりと注目が集まりました。
この映画の特徴は実話と同様に素人の女の子をキャスティングしていた点も挙げられます。
数ヶ月に及ぶ厳しいレッスンを共にして徐々にダンスに磨きがかかってくるリアリティを追求した内容としても知られています。
その結果、最終的に観客動員130万人、興行収入15億円超を記録する大ヒット作品となり、第80回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第1位、第30回日本アカデミー賞最優秀作品賞など多くの賞を受賞しました。
この映画をきっかけにいわき市のフラガールが全国的に知られるようになったのは言うまでもありません。
また、純粋に自分の住む県が映画化されるというのは誰でも嬉しいもの。
この作品はいわき市のみならず、福島県内全域で何年先にも受け継がれていくことでしょう。
参考記事:https://www.hawaiians.co.jp/guide/hulagirl/
参考記事:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%AB
フラガールのステージショーについて
スパリゾートハワイアンズでは昼夜2回のショーを行っています。
優雅なでカラフルな美しい衣装を身にまとうフラガールの姿は大勢の視線を奪います。
小さな女の子の憧れとしてなのも納得することでしょう。
※内容は定期的に変更されるので最新のショー内容はHPをご確認ください。
詳細ページ:https://www.hawaiians.co.jp/show/index.html
イベントスケジュール:https://www.hawaiians.co.jp/about/abt06.html
また、日本で唯一のファイヤーナイフダンスチームのショーもあり多くの観客を引き込みます。
ファイヤーナイフダンスとは南太平洋の島国サモアに古くから伝わる「戦いでの勝利のジェスチャー」をもとにした踊り。
大きなナイフの両端に燃えさかる火を点けて、体の周りでバトンのように自由自在に回しながら勇敢に踊ります。
ダンサーは、腰布一枚の姿で危険を承知で火を点けたナイフを自在に操り、間近で見たときのスリルと迫力は目を離せません。
フラガールと共に人気のショーです。
フラガールズ甲子園
フラガールの聖地であるいわき市ではフラガールズ甲子園も行われており、2019年には第9回目の開催となりました。
フラガールに憧れる全国の高校生がいわき市に集合し優雅な踊りの熱いバトルを繰り広げます。
上位入賞10校はスパリゾートハワイアンズでエキシビションショーに出演することもでき、憧れの舞台に立てる夢のチャンスです。
2019年の最優秀賞は福島県郡山にある福島県立あさか開成高等学校。
入賞校には福島県の学校が多いですが、県外の学校もあり全国的にフラダンスへの関心が高まっているのがわかります。
こうしたイベントが開かれる事からも、福島県いわき市はフラガールの街というイメージが固定化されつつあるので、今後もフラダンスにまつわるイベントが開催されていくと予想されます。
フラガールズ甲子園公式HP:http://www.hula-girls.net/
参考記事:https://www.minpo.jp/news/moredetail/2019082066501
絶妙なキャラデザインのフラおじさんが人気急上昇中!
フラガールをモチーフにしたキャラクター『フラおじさん』もいわき市には欠かせない存在。
おじさんというフラダンスの美しく可憐な印象とは少しかけ離れていますが、どこか癖になるルックスで若い女性にも人気のキャラクターです。
2018年にいわき市に誕生したイオンモールいわき小名浜内にはフラおじさんの特大人形もあり、ちょっとした写真撮影スポットにもなっています。
商品展開も多く、現在では露出度も増加しているフラおじさん。
その活躍に目が離せない、今熱い福島県のゆるキャラの一人です。
フラおじさん公式HP:https://hula-ojisan.jp/
楽しみいっぱいなスパリゾートハワイアンズ
フラガールのステージがあるスパリゾートハワイアンズは人気アトラクションもあり、福島県を代表する観光地です。
高低差・滑走距離日本一のボディスライダー『BIG ALOHA』や世界最大の露天風呂『江戸情話与市』といった目玉も連日大人気。
スパリゾートハワイアンズにはホテルも併設されており、一日の時間が過ぎるのが惜しい程に遊び尽くすことができます。
館内にはハワイを代表する文化となった「フラ(フラダンス)」の歴史的背景や物語、楽器などの紹介、フラの日本での爆発的ブームのきっかけとなった映画『フラガール』、また映画のモデルになった炭鉱町とフラガール達の生い立ちを、パネルや貴重な資料などで余すところなく展示しているフラミュージアムもあります。
歴史に触れることでより一層フラガール達への関心が高まることでしょう。
スパリゾートハワイアンズHP:https://www.hawaiians.co.jp/
絶大な人気のフラガールは福島県民の宝物
かつて炭鉱の町として栄え、一時は衰退したものの現在も多くの人に愛される場所になったスパリゾートハワイアンズ。
そして大きく影響を与えたフラガール達。
常に人々を楽しませようと奮闘する人々の努力があったからこそ、現在の人気に繋がっている事は間違いありません。
フラガール達の踊りは福島県民の財産と言っても過言ではないでしょう。
洗練されたステージを間近で堪能してみてはいかがでしょうか。