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2019.03.26

ウルトラマンは福島県民!? 福島×ウルトラマンの蜜月に迫る

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子どものころ、特に男性の方々はウルトラマンに興味を持っていた方々が多いのではないでしょうか。

フィギュアを集めていたり、テレビアニメを毎週観ていたなど、いろいろな思い出が蘇ってくるでしょう。

実はここ福島県は、ウルトラマンと強い結びつきがあることで有名です。県外の方からすると、なんで結びつきがあるの?のお思いになられる方もいると思います。実際は、ウルトラマンのモニュメント像や、ウルトラマンを利用しての町おこしも行われています。 そこで、福島県にはなぜウルトラマンとゆかりがあるのか。そして、ウルトラマンを利用したまちづくりの取り組みについてご紹介していきます。

作者は福島出身です

実はウルトラマンの原作者である円谷英二(つぶらや えいじ)さんが、福島県須賀川市の出身なのです。幼少時代を須賀川で過ごし、大学進学で東京に上京します。その後映画に対する好奇心が高まり、わざわざアメリカからフィルムを取り寄せて映像研究に没頭するようになりました。

やがて映画会社「東宝」に入社。入社当初は、軍事モノの映像制作を手掛けることが中心でした。戦後になると活動の幅が広がり、昭和29年(1954年)にあの大ヒット映画「ゴジラ」の制作に携わることになりました。

翌年に公開された「ゴジラの逆襲」では、日本では類を見ない「特技監督」の名称を与えられ、円谷英二の名前が、世間に広まるきっかけとなりました。その後、「キングコング対ゴジラ」「モスラ」などの怪獣・SF映画を手掛けるようになり、東宝映画を代表する人気作品となりました。

昭和38年(1963年)に東宝を退社し、自身で「株式会社円谷プロダクション」を設立しました。引き続き怪獣モノの映画を多く制作・公開していました。

そして昭和41年(1966年)、皆さんが一度はご覧になったことのある「ウルトラマン」を手掛け、テレビ放送が開始されました。これが大ヒットし、知名度は全国区までに登りつめ、国内外から高い評価を得ることになりました。

こうして昭和45年(1970年)に亡くなるまでの間、数々の映画を手掛けていき、日本の映画界に多大な影響を残していきました。 誰もが知っている「ウルトラマンシリーズ」を手掛けた原作者が、福島出身というのは知らなかった方も多いのではないでしょうか。その偉大な著名人を輩出していることもあり、須賀川市は、円谷英二さんやウルトラマンを活かしてまちづくりに取り組もうと考えるようになりました。そうすれば、須賀川だけではなく、福島の観光のPRにもつながると考えるようになり、そしてウルトラマンによる街の活性化に着手するようになったのです。

福島県内にはウルトラマンがいっぱい!

円谷英二さんの出身地、須賀川市では街が一体となって、ウルトラマンシリーズを活かしたまちづくりに取り組んでいます。

須賀川の玄関口、JR須賀川駅前の広場には、ウルトラマンが空高く拳を突き上げているモニュメント像が設置されています。その一番の象徴ともいえるのが、モニュメント像です。

このモニュメントは、須賀川市が「M78星雲 光の国」(もちろんアニメだけの世界です)と姉妹都市を結んだことで、平成25年(2013年)7月7日に設置しました。この形をしたモニュメント像は、全国探してもここだけしかないので、全国各地からウルトラマンファンが多く訪れます。

福島の空の玄関口、福島空港にもモニュメント像が設置されています。ウルトラマンだけではなく、作品に出てくるバルタン星人など怪獣のモニュメント像も置かれていています。また、福島空港に関しては、それらだけではありません。

空港内には、「ウルトラマンポスト」というものが設置されています。使い方は、手紙に自分のお住いの住所を記入します。文章やメッセージを記入した後、ポストに投函する流れになります。数日後、書いた住所宛にその書いた手紙に、ウルトラマンの風景印が押されたものが届くようになっています。世界に一つしかない、ウルトラマン風景印入りの手紙は、とても貴重なものになるはずです。

ウルトラマンにゆかりがある建造物は、まだまだほかにもあります。

円谷英二の生まれ家の跡地も、ウルトラマンを巡るスポットとして有名です。加えて平成7年(1995年)に須賀川青年会議所が、記念碑を設置しました。

記念碑には、円谷英二さんの肖像画が刻まれていて、それを囲むように、ウルトラマンやウルトラセブンの勇姿が刻まれているものになります。円谷英二さんの生涯をよく知ることができるスポットでもあるので、訪れる価値はあると思います。

松明通りに行きますと、街路灯が立ち並んでいますが、決して普通の街路灯ではありません。灯には、ウルトラマンシリーズや怪獣たちのイラストが描かれているのです。夜になると、そのイラストが灯に照らされ、とてもきれいに映って見えます。昼と夜で違う見方ができるのも面白いです!

また平成27年(2015年)3月には、ウルトラマン・ウルトラセブン・ゴモラ・エレキングの計4体のモニュメント像が新たに設置されました。立て続けに同年11月には、ウルトラマンジャック・ゾフィー・ベムスター・ゼットンの4体が追加されました。さらに平成28年(2016年)11月には、ウルトラの母・ウルトラマンタロウ・ウルトラマンエースの3体も加わりました。これで合計11体ものモニュメント像が、松明通りにズラリと立ち並ぶようになりました。 モニュメント像とは異なるのですが、「須賀川物産店」というお土産屋さんがあり、そこでウルトラマングッズが販売されています。写真におさめるのはもちろん、グッズも買って行かれるのも楽しいかもしれませんね。

須賀川市の取り組み

前述した通り、須賀川市は「M78星雲 光の国」という仮想の町との姉妹都市をメインとして、まちづくりに取り組んでいます。

モニュメント像の設置やお土産品の販売だけではなく、斬新な企画で呼び込もうと、市は動き出しました。それが、「M78星雲 光の国」の住民登録制度です。

皆さんも一度は手に取ったことのある住民票。これがまさか、仮想の町で住民登録し住民票を受け取ることができるというのは、誰しも想像していなかったのではないでしょうか。これを市は、ウルトラマンによる活性化の目玉企画として、力を入れています。現在の住民登録者数は、14,544人(平成30年12月1日時点)となっており、わずかではありますが、数を増やし続けています。

住民登録しますと、登録者限定の特典を受け取ることができます。

その一つが、「M78星雲 光の国」からのメールマガジンが届くようになります。内容としては、「M78星雲 光の国」に関する最新情報・イベント情報が送られてきます。不定期ではありますが、ウルトラヒーローからのメッセージも届く?とのことです。

さらに有料ではありますが、住民票の発行も行っております。しかも住民票の模様が全部で14種類あるのです。その違いは、紙全体の色合いが白・青・赤などとなっており、真ん中には、ウルトラマンシリーズや怪獣が印刷されたものになっています。なので、自分の好みにあった住民票を発行してもらうことができるのです。ウルトラマンファンでしたら、ぜひ登録する価値はあるかもしれませんね。

もちろんそれだけではく、須賀川市は他の分野でも力を注いでいます。そのうちの代表的なのが、お土産やグルメです。

一番最初は、ウルトラマンのイラストが描かれたトートバックを販売しました。これは、姉妹都市を結んだ記念として作られたのですが、ここにしか売られていないオリジナル品ですので、とても人気です。

文房具も売られていて、「ウルトラマン×ゴモラ」と「ウルトラセブン×エレキング」クリアファイルも人気です。ほかにも、缶マグネットやイラスト入り絵皿・ウルトラマンとゴモラが描かれている手拭い・お薬手帳まで、さまざまなオリジナル商品を開発し、人気を集めています。

食べ物分野でも注目を集めています。定番となってきているのが、「ウルトラマンVSバルタン星人 焼きショコラ」です。チョコレートのふわふわ生地の中に、クランキーチョコを混ぜた焼き菓子になっています。

「そば処 はなたに」さんでは、ウルトラマンをモチーフにした独自メニューを売り出しています。まず一つが、「バルタン天丼」です。ご飯の上に海老天2つ・玉子・ナルトを使って、バルタン星人の顔をイメージした天丼になっています。実際に目にすると、本当にバルタン星人そっくりです(笑)。

もう一つ、「ウルトラマンそば」もあります。海老天2つ・玉子・ナルトを使ってウルトラマンの顔をイメージしたおそばです。会津産のおそばを使用するなど、福島産にこだわった一品になっています。あまりにも似すぎていて、食べるのがもったいないくらいです(笑)。

「ホテルウィングインターナショナル須賀川」さんでは、ゴモラの尻尾をイメージしたライスコロッケである「ゴモライス」だったり、ウルトラマンと松明あかしの焼印が押してあり、明太子がたっぷりの「明太玉子焼き」がメニューの中にあります。 こういった、お土産や食事メニューも盛りだくさんですので、旅の合間や締めに立ち寄って、ウルトラマングルメを堪能するのも、楽しいのではないでしょうか。

最後に

福島に馴染みが無い方は、須賀川市と聞いてもあまりピンと来ないと思う方も多いかと思います。でも実際は、あのウルトラマンを活かして、観光客を呼び込み注目を集めている街でもあります。

ウルトラマンに興味を持っている、持っていた方でありましたら、こういったモニュメント像や円谷英二さんにまつわる施設を訪れると、子どもだけではく、大人も楽しめるのではないでしょうか。 ぜひ訪れてみて、あのころの夢中になっていた思い出を思い浮かべながらウルトラマン巡りを楽しんでみては?

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