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2019.03.26

【NHKコン常勝】福島合唱の魅力とは?

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皆さんも小・中学生のころに音楽の授業で、合唱をやったことがあるかと思います。いい思い出として残っている方もいれば、歌が苦手で苦痛だったという方もいるのではないでしょうか。

実はここ福島県では、毎年行われる「NHK合唱コンクール」において、最高賞の金賞を受賞することが多いところでも有名です。実際に郡山市では「楽都 郡山」と称して、音楽活動が盛んな街として世に広めています。

なぜ福島県が音楽で有名なのか、またその魅力や音楽活動についてご紹介していきます。

NHK合唱コンクールとは?

正式名称は、「NHK全国学校音楽コンクール」であり、通称「Nコン」とも呼ばれます。毎年10月上旬に全国大会が行われ、テレビ・ラジオで放送されます。

小学校の部・中学生の部・高校生の部の3部門に分かれます。そして、課題曲(毎年大会側が定めた曲)と自由曲(学校独自で曲を選べる)の2曲を歌う規定になっています。

7月から9月にかけて各都道府県で地区予選が行われます。その後8月下旬から、全国を8ブロック単位(北海道、東北、関東・甲信越、東海・北陸、近畿、中国、四国、九州・沖縄)に分け、各ブロックから1校(関東・甲信越からは2校)ずつ代表校が決定される仕組みになっています。

ここ最近の受賞歴

では、NHK合唱コンクールにおいて過去10年以内で、最高賞である金賞を受賞した福島県代表を見ていきましょう。

(受賞校:平成20年度~)

・中学生の部

 平成20年度から23年度→郡山市立第二中学校

 平成24年度→会津若松市立第四中学校

・高校生の部

 平成22年度→福島県立安積黎明高校

 平成27年度・30年度→福島県立郡山高校

お分かりの通り、過去10年の成績の中で、福島県勢は半数近くの金賞を獲得しています。

特に中学生の部では、平成20年度から4年連続で金賞を受賞しています。過去を遡っても、4年連続受賞した中学校は2校(昭和38年度~41年度:愛媛大学教育学部附属中学校/昭和61年度~平成元年度:根城中学校)しかありません。それだけ、連続で受賞することは素晴らしい快挙であることがわかります。

高校生の部でも、安積黎明高校(旧:安積女子高校)が金賞を取ることが多いのが特徴です。安積女子高校時代にはなんと!9年連続(平成6年度~平成14年度)で金賞を受賞するという、歴代1位の記録を残しています。 これらの記録を見てのとおり、NHK合唱コンクールで福島県勢が強い実力を発揮し証明していることがわかります。福島県代表の学校を目標にしている他県代表の学校も多いのではないでしょうか。そう考えると、福島県は特に合唱という分野では、全国トップクラスの実力と知名度を兼ねそろえていると言ってもいいかと思います。

安積黎明高校の実力

実際に、金賞受賞の常連校の実力や合唱活動の取り組みについて、細かく見ていこうと思います。

ご紹介するのは、高校生の部で毎年優秀な成績を収めている、福島県立安積黎明高校です。

◎「概要」

・正式名称:福島県立安積黎明高等学校

・所在地:福島県郡山市

・創立:明治44年(1911年)10月13日

・歴史:平成13年(2001年)に、男女共学校となる

この高校のすごいところは合唱だけではありません。進学実績もとても優秀です。国公立大学の合格者数が、福島県内で1・2位の実績があります。私立大学も、早稲田・慶応・上智といった難関私立大学も毎年数多く輩出しています。

つまり、県内トップクラスの進学校であるということです。頭もよく、しかも合唱コンクールでは優秀な成績を収めるという、本当に恐れ多い学校です(笑)。

安積黎明高校がNHKの合唱コンクールに出場する際は、コーラス部のメンバーが中心となって出場しています。コーラス部では、NHK合唱コンクール以外にも、さまざまな大会・イベントに出て歌声を披露しています。

ほぼ毎年、全日本合唱コンクール(主催:朝日新聞社)に出場しています。これは、NHK合唱コンクールと並ぶ、日本の二大合唱コンクールと呼ばれるほど、知名度・注目度が高いコンクールになっています。

そこでも、とんでもない記録を残しています。昭和55年(1980年)~平成26年(2014年)まで、35年連続で金賞受賞という大記録を打ち出しています。もちろんですが、この記録を超える学校は出てきていません。すごいを通り越して、前代未聞です。 イベントにおいては、毎年7月に郡山市民文化センターにて開催される「定期演奏会」にも出ています。ほかには、12月に郡山駅前広場にて開催の「クリスマスコンサート」で披露したり、福島県内各地で演奏会を開くなど、郡山市内に限らず、幅広い活動を行っています。

最近では、イベントの垣根を越えて、大がかりなプロジェクトを行いました。福島県を中心に音楽活動をするアーティスト「音速ライン」とのコラボ企画です。

音速ラインが過去に発表した楽曲「空になる」を、安積黎明高校のコーラス部の歌声を取り入れたアレンジバージョンをリリースしました。

原曲は2010年に、福島中央テレビ開局40年記念ソングとして発表されていて

東日本大震災後に放送中によく流れていた関係で、それを聞いた安積黎明高校側が、音速ラインにコラボ企画を依頼をした結果、実現に至った経緯があります。

実際に聞いてみますと、原曲の壮大な演奏と若々しい澄み切った歌声がうまく融合されて、グッと惹きつけられる感じがしてとても良かった印象です。以下のサイトで聞くことができますので、ぜひ安積黎明高校の素晴らしい歌声を感じ取ってみてください。

URL:http://www.fct.co.jp/tsunagaro/song/

楽都 郡山

郡山市は、平成20年3月24日から、「楽都郡山」と掲げ、音楽都市によるまちづくりが進められています。

今となっては、

「東北のウィーン」

と呼ばれるまでに成長していきました。その古くからの歴史、今日に至るまでの経緯をご説明します。

戦後復興を進めていく中で郡山市は、町内会などを中心に「素人のど自慢大会」を開くなど、音楽による心の拠り所をつくっていました。

それがやがて市内に浸透していき、昭和29年(1954年)に地元の有志団体が、

「オーケストラ演奏会を開きたい!」

と一声あげました。市民の思いを結集させた結果、見事開催、大成功を収めることができました。

これにより、郡山市は音楽の街と徐々に定着していき、音楽によるまちづくりの第一歩を踏み出すことになったのです。

実は、かつて郡山市は、暴力抗争や刑事事件が頻発しており、治安も非常に悪かったことから、「東北のシカゴ」(笑)という悪名がつくほど、悪いイメージを持たれていましたが・・・。

そんなイメージも今は昔、音楽・合唱に熱心に取り組んでいる街として世間に広まっていくことになりました。その結果、マスコミからつけられた名称が「東北のウィーン」となり、悪いイメージ払拭されるようになっていきました。

そんな郡山での音楽活動はやがて、芸能界からも注目されるようになりました。 昭和49年(1974年)に、「ワンステップフェスティバル」という野外音楽フェスティバルが開催されました。(会場:開成山公園内の陸上競技場)

“街に緑を!若者に広場を!そして大きな夢を!”を合言葉に、地元住民らが集まって手掛けた、当時では日本最大規模のコンサートでした。

出演者がとても豪華で、内田裕也さん、沢田研二さん、山下達郎さんなど、今でも現役で活躍されているアーティストが郡山に集まり、歌声を披露していたのです。観客の心を一気につかみ、郡山の歴史の大きな1ページを刻むことができました。音楽で街を元気することができた証でもあるのです。

こうして音楽の街として定着した今、現在では1年を通して、音楽に触れることができるコンサート・イベントが開催されています。

たとえば、毎年3月に「全国合唱祭」が開かれ、全国合唱コンクールで優秀な成績を収めた合唱団・学校を郡山に招待し、音楽都市から全国にその歌声を発信する目的で行われています。

ほかにも、郡山市役所玄関ロビーでコンサートを開くこともしばしばあります。ホールに入りづらいといった方に、こういった身近な施設を利用して、音楽・合唱の造詣に触れる目的で行われています。入場料も無料なので、音楽を嗜む程度の方には、ちょうどよくて人気です。

コンサート以外でも、街中に音楽をあしらったモニュメント像も多く設置されています。

街の至るところには、ピアノの鍵盤の形をしたベンチや、音符記号の形をした像が建てられたりしています。外見からも音楽で魅力あふれる街をわかりやすく伝えていて、郡山=音楽という図式が成り立っている象徴でもあります。

最後に

ここまで説明した通り、福島・郡山がいかに音楽・合唱で活性化していったかがお分かりかと思います。NHK合唱コンクール金賞受賞の常連校である、郡山第二中学校や安積黎明高校といった合唱分野が特に印象強いイメージです。

コンサートでも、毎年行われる定期演奏会やクリスマスコンサート、全国合唱祭など、年代問わずに参加できるものが目白押しで、とても魅力的なのがわかります。

音楽でここまで盛り上がった街は全国探しても、見つからないのではないでしょうか?

特に地元住民で結集し、芸能人らも呼ぶことができた野外コンサートは、音楽にかける情熱を感じるトピックです。

皆さんも、郡山を訪れた際は、生の音楽・合唱に触れて、芸能面でも多彩な福島を堪能してみはいかがでしょうか。 ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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